2019.07.04 / 健康・美容
アカモクは健康に良いと言われていますが、海外では和食は健康に良いことは、とてもよく知られていますね。海外からの観光客の方が日本の食文化にとても興味があるのも、体に良いという噂を知り、そんなに良いなら食べてみたいということなのではないでしょうか。
日本人にとって当たり前のように、小さいころから食卓に並んできた海藻ですが、海外の方にはあまりなじみのない食材の1つなのだそうです。
今回は、そんな海藻、アカモクの「へぇ~っ」というトリビア的な豆知識をご紹介します。
目次
ご紹介したように、和食が体に良いと海外の方が言っていることはよく知られていますが、海藻類は中でも低カロリー、低脂肪、高い栄養素を持っています。
近年話題となっているスーパーフード。海藻類はまさにスーパーフードと言われているため、海外セレブにも人気が高く、日本食は健康に良いというイメージをさらにアップしているのです。
スーパーフードは、なんとなくはイメージできるけど、どんなものなのか知らない方も多いのではないでしょうか。
日本には日本スーパーフード協会があり、スーパーフードの定義と基準を以下のように定めています。
栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。 あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。
一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつ。
「食歴」が長く、何世紀にもわたって人々の健康に寄与してきた食品であること。それにより人体に及ぼす可能性がある、あらゆる問題が解明されており、その安全性に不安をもって食することがなく信頼がおけるもの。
この定義と基準にアカモクなどの海藻類はしっかりと一致していますね。
ミネラルが非常に豊富で、他の海藻類と比べても栄養価が高いことから、アカモクはスーパーフードとして日本でもブームになりつつあります。
アカモクは、海藻類の中でも栄養価はNo.1の食べ物です。
・カルシウム・・・昆布、ワカメの1.2倍
・鉄分・・・昆布の3.5倍、ワカメの5.2倍
・カリウム・・・昆布の1.4倍、ワカメ、ひじきの1.6倍
・亜鉛・・・昆布の7.1倍、ワカメの6.3倍
・マグネシウム・・・ワカメの4.7倍、もずくの4.5倍
・銅・・・ワカメともずくの3倍
日本のCMなどでも見かけるミランダ・カーは大の和食好きで、とくにお味噌汁が好きでワカメなどの海藻類をたっぷりと入れて食べるのが好きなのだそうです。
海藻の中でも特に高い栄養素を、優れた効果効能が期待できるアカモク。この先海外セレブの間でも「スーパーフード」の1種として注目される日も遠くないかもしれません。
海藻類、海苔などを海外では、「シーウィード(seaweed)」と呼ばれているというネットでの記事を目にしたことがありますが、アメリカ人の前でこの言葉をお寿司屋さんでいうのは禁句だそうです。
ウィード(weed)という単語は、あまり歓迎されない植物を指す単語で、きれいな花を庭で育てていると、ウィードがそこに生えてくると、きれいな花は枯れてしまうのだそうです。つまり、イヤな植物を指す言葉なんです。
だから、日本に来たアメリカ人とお寿司屋さんに行って、海苔のことを「シーウィードだよ」と紹介したら、そんなもの食べられないよ!となってしまいます。
ニューヨークやシアトルなどの都会では日本のお寿司の文化はある程度根付いているので、海藻類や海苔も食べることが増えてきたようです。
しかし表記は「Nori」とされていることが多く、シーウィードを食べると言ったら驚かれてしまうそうです。
海藻類は主に3つに分類され、ワカメなどの褐藻類、テングサなどの紅藻類、アオサなどの緑藻類となります。
アカモクは写真を見ると緑色なので、緑藻類と思いがちなんですが、アカモクは実は「褐藻類」なんです。
緑色なのになぜ?と思うかもしれませんが、スーパーなどで販売されているアカモクはすでに湯通しされ、緑色に変わっているものがほとんど。
元々は褐色なのです。同じようにワカメも自生している姿は褐色ですが、いつも食卓で目にする姿は緑色ですよね。
アカモクも同じように、お湯にくぐらせると褐色から緑色に色が変わるのです。
ワカメやアカモクには、クロロフィル(葉緑素)のほかに、ネバネバの元であるフコキサンチンなど赤色系の色素を含んでいます。
クロロフィルは、アルカリ性ではよく安定し、フコキサンチンは75℃で緑色に変わるという性質を持っているのです。
アカモクやワカメを灰干し(アルカリ性)にしたり、75℃以上のお湯でゆでることでクロロフィルやフコキサンチンが安定するため、鮮やかな緑色になるのです。
クロロフィルには、免疫力アップ、デトックス効果や貧血予防、美白作用など優れた効能があることが知られており、フコキサンチンにも糖尿病予防、肥満予防効果があることが知られています。
*フコキサンチンに関することに関してはこちらをご参考ください。
人間や動物には男女の性別がありますが、性別のない生き物も多く存在しています。
植物にも性別があるものもありますが、海藻にもあることをご存知でしょうか。
実はアカモクは女の子の株と男の子の株に分かれています。
多くの植物は1つの個体におしべとめしべがあり(両生花)ます。
ところが、アカモクの場合には雄雌が分かれて生えているのです。
ごくまれに雄雌同体の個体もあるそうですが、基本的にアカモクは男女別の株があります。これを「雄雌異株」といい、ほかにもイチョウ、ソテツ、ヤナギ、ホウレンソウなどが雄雌異株です。
植物のほとんどは、雄しべと雌しべが備わっており、自家受粉で効率的に子孫を残しています。
しかし、アカモクなどの雄雌異株は異なった遺伝子を持つ他の株の花粉で受精をするため、より強い子孫繁栄、より多様な遺伝子を持ち、どんな環境下でも生き抜けていけるように戦略的な進化を遂げたのかもしれません。
地球上には色々な生物が存在し、それぞれのDNAの進化の仕方は違うのだということがわかりますね。